pupのブログ

数十年ぶりに無線復活組です。ラジオや無線周辺の電子工作、実験の記録をしていきます。 実験大好きMNLさんに紹介されましたAFフィルターの後継機とSi473xDSP Radio FULL DIP Ver5の頒布中です。2023/11/24 詳しくはhttps://pup.doorblog.jp/archives/57710915.html

2021年07月

CNCでPCBの切削【備忘録⑤】

基板切削の手順にも慣れてきましたし、パラメーターもザックリ理解したつもりになりました。

今までCNCにオマケで付いてきたV型刃でパターン切削をしてきましたが、もう少ししっかりした刃は無いものか探してみたところ国産の物が有りました。

オリジナルマインドの「基板加工カッター 土佐昌典VC」です。
53°のVカッターと0.8mmのドリル刃が一本になっていてパターン切削からドリル穴、外形カットまで一気に出来るという優れものです。
ただし、お値段は2980円と少々高めで、しばらく悩みましたが一回試してみようと購入しました。
DSC_0289

今まで使っていたオマケの刃と今回の刃でどのくらい違うのかを検証するために下記のようなパターンを用意して切削結果を比べてみようと思います。

TESTパターン
ネットで同じようなテストパターンを見かけましたので
よく似た物を作成してみました。

【FlatCAMのパラメーター】※同じパラメーターで切削しました
  ①パターンカット

bandicam 2021-07-31 08-41-46-940
  ②テキストカット


bandicam 2021-07-31 08-42-26-330
 
   【Candle_1.1.7を使用して切削】
   Height mapは X10 Y 10 で各基板のMAPを作成
   基板の大きさは52mm×52mmです。

 【結果】
   【装置オマケ刃】
0.1mm30°刃
左下の2.54ピッチのヘッダーピンの間に2本の配線を通してみましたが断線せずに通せています。
また、右上の0.5mmピッチ48ピンのパターンも何とか切削できました。

   【オリジナルマインド刃】
土佐昌典VC
切削を初めて驚いたことは、切削の設定は同じでしたが、
切削時の音が静かなことでした。よく切れる刃であるためでしょうか・・・
とにかく低音のビビり音がお抑えられていました。

勿論、切削結果も一目瞭然ですね!!
全てのパターンともにバリが非常に少なく、
テキストもつぶれる事なく切削できました。


※本来は、刃に合わせた切削設定をするべきだと思いましたが設定は同じとしました。

CNCでPCBの切削【備忘録④】

この4連休でPCB切削を色々試してきたので最後に実際に使えるものを作ってみようと思います。

回路は以前から製作しようと思っていたArduinoブートローダーライターシールドにします。
基板は勿論片面にしようと頑張りましたが結局収める事が出来ず足りない配線はジャンパーで飛ばそうと思っています(;^_^A

実際の基板はこんなイメージです。
急遽思い立って1時間ほどで書き上げたのでミスが有るかも(;^_^A
※今朝の金剛山を登ってるときに思い立ちましたHi
bandicam 2021-07-25 16-38-35-340
赤線はジャンパー予定の配線となります。
配線は切削するとちょっと痩せてしまいますので、
0.5mm幅とちょっと太めで書いています。

配線のパターンは0.1mm30度のエンドミル
ドリル穴は0.8mmと1.0mmの2種のエンドミルを使用します。

これでエンドミルの入れ替えを入れると約3時間半程度でした。

切削中
20210725_162320

出来上がった基板を見てみると削り損ねなのかバリでショートしていそうな
箇所がありますね~
軽くペーパー掛けしてバリを取り細かなくずを取ってから確認します。
それからフラックスを全面に塗布して来週末にでも
組み立ててみようと思います。
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ということで、4連休はCNC三昧でした。

CNCを買った動機はケースづくりでしたが、すっかりPCB製作にハマってしまいました。
子供の頃は生基板にマジックでパターンを書いてたり感光したりしてエッチングして
いましたが、大人になって削るとは思っていませんでした(笑)

CNCでPCBの切削【備忘録③】

PCB切削の続きをやってみましたが備忘録②からの改善ポイントだけ書こうと思います。

ドリル穴で使っていたAMAZONで購入した安価なエンドミルセット(1280円)では、Z軸をゆっくり下す必要がありました。
DSC_0274
1.0~3.0mmまで各2本づつのセットです。

追加で購入していたエンドミルが届きましたので試すことにしました。
(Aliexpress)
DIAGONAL_0002_BURST20210724193333177
0.8~3.17まで10種のエンドミルセット
こちらは、刃の食いつきが良く着地点でビビル事もなく素直に食い込んでくれます。
ちなみに、こちらは更に安価なエンドミルセット(553円)

具体的な設定は下記のように変更しても暴れずに安定して穴あけで出来ていました。

   amazon購入品 Feed rate 25
   Aliexpress購入品 Feed rate 40

基板の外周をカットするときもこちらのエンドミルの方がブレずに綺麗に直線となりました。

最後にパターンカットで使用している0.1mm 30度のエンドミルは下記の写真の物です。
結構簡単に刃が欠けてしまいますので、もう少し丈夫なものが無いか探しています。
16271293212032601459455118898530

PCBは一旦この辺りにして、アクリルやアルミ、ABSなど違った素材で切削を試して行こうと思います。




CNCでPCBの切削【備忘録②】

さて、先週のつづきですが、まずはこちらのページを参考に切削データの作成に取り掛かりました。
かなり詳しい解説をしてくれていますので迷うところはあまりあれませんでしたので、詳細の手順については上記割愛します。

私がやってみて、うまくできなかったところを書いておこうと思います。

まずは、ガーバーデータをFlatCAMに取り込んだ後に、画像を反転しするのですが取り込み直後は、ドリル穴とパターンの位置はあっているのですが、反転するとドリル穴がずれてしまったり、パターンと穴は合ってもどうも座標がズレてしまうので、結構悩みました。
最初に取り込んだ時は正常です。
bandicam 2021-07-10 12-52-56-632
次に失敗したとき①
原点が左にずれています。
bandicam 2021-07-10 12-42-06-425
失敗②
ドリル穴が開いません
bandicam 2021-07-10 12-56-38-824

結局、やり方があっているか不明ですが下図のような設定でうまくいきました。
①ドリル穴を反転
bandicam 2021-07-10 12-58-06-509

②パターンを反転
bandicam 2021-07-10 13-01-08-820

次に、ドリル径がやけに小さい事に気が付きました。
どうもインチ設定となっているようです。
設定場所が中々見つからず苦労しましたが下の場所にありました。

下記の2か所を変更すればミリに変更できました。
bandicam 2021-07-10 14-49-30-600
bandicam 2021-07-10 14-49-51-078


ドリルデータをG-CODE化したときに失敗したポイントは
ドリルの刃の降りていくスピードが速すぎて刃が暴れてしまい小さなパッドは
無くなってしまいました(;^_^A
ということで、Feed rate設定を「 50」→「15」に設定しましたが遅すぎましたので
最終時に「30」に設定しました。

次に、ドリル径(Tools)を1.0mmしか持っていないので、この「1.0」だけを
選択してG-CODEを生成しましたが、こではG-CODE化するドリル径を選択
するようですので、すべて選択するのが正解のようです。

次に、穴の深さ設定(Cut Z)を1.6t基板ですので-1.7にしましたが皮一枚残して
貫通していないところが出てきましたので、「-1.8」以上を設定した方がよよさそう。

bandicam 2021-07-18 11-28-40-883


次に、パータンデータをG-CODEですが、「Tool dia」ですが、
今回使用したエンドミルは付属していた30°0.1mmの物を使いましたので0.1を設定すれば
良いのかと思いましたが30°の扇形のエンドミルですので切削すると0.3mmくらいになるのではないかと思い「0.3」設定しました。

実際に切削してみたところパターンが痩せてしまい断線はしていないものの、心細い配線になてしまいました。ということで「0.1」設定し切削。
今度は綺麗に切削できましたが、実際のCADデータは0.5mmですが、少し太ってしまいました(;^_^A
「0.2」あたりが良さそうです。
bandicam 2021-07-18 15-41-27-940

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最後に基板カット設定ですが、FlatCAMには基板カット線を自動生成してくれますが
今回は四隅の穴を外形レイヤに書いていますのでパターンと同じ方法で作成しました。

ここも、ドリル設定と同じでCutZは-1.7では貫通しなかったので、
-1.8以上を設定する。
また、居漬けるポイントとしては、「Multi/Depth」のチェックを入れて「Depth/pass」に「0.4」を入れる事を忘れずに!! (Depth/pass→0.4mm切削を5回繰り返すことになる)

上記設定で切削した結果はこちら

DSC_0256
裏側 薄皮が残った
DSC_0257

ヤスリでバリを簡単に取り除きドリルで貫通させると
それなりに綺麗に仕上がりました。
CENTER_0001_BURST20210718151934219_COVER
この基板の切削時間は準備も含めて約1.5h~2.0h程度でした。

基板切削を2週に渡り試してみて、簡単な基板は、蛇の目基板の代替えになることがわかりました。

ただ、
今回の一連の切削で騒音はパターン線を切削中はマシですが、基板カットは、結構騒々しいです。
やっぱり防音対策を必須だと感じました。

4連休を利用して防音と防塵対策と、棚を買って置き場所を確保したいと思っています。

CNCでPCBの切削【備忘録①】

CNCについては全くわからないので、時間があれば動画やWEBをチェックしています。
そんな中、PCBの切削の動画に目が留まりました。
ちょっとした実験に使えるようになればいいかな~と思い、早速試してみます。

以前、PCB切削は生基板自体が微妙に反っていてうまくいかないという話を聞いていましたが、調べてみると、基板の反りのデータを取得して切削中にZ軸を自動で調整するソフトが存在することがわかりました。

    今回使用したソフトは Candle_1.1.7 です。

私の購入したCNCでもZ軸ゼロ点検出用の端子(ポート)がありますので使えそうです。
早速、簡単にテストして動作が理解できました。

下の赤枠のボタンを押すとZ軸が下がり始めてし切削対象物に当たると
一旦、上昇してゆっくりと下がりゼロ点で停止します。
bandicam 2021-07-09 21-37-20-417
下の動画は動作の様子です。


接続はエンドミルと基板に接続して「Z」プローブはA5ポートするだけです。
DSC_0225

DSC_0224

DSC_0226

ゼロ点検出がうまくいきましたので、次は基板の反りのデータ収集をしてみます。
まずは、①でZ軸のゼロ点を検出させて②でゼロ点を記憶させます。
次に、③でXとYもゼロ点を記憶させます。
bandicam 2021-07-10 11-06-23-437


次に、「Heightmap」-①「Create」 ②「AUTO」で検出エリアを指定します ③と④でチェックポイントの数を入力し⑤を押すと検査が始まります。※③④は多くした方が精度が上がりますが時間が結構かかってしまいます。
bandicam 2021-07-09 21-52-45-325

X軸を2回 Y軸を2回のを指定しています。
もちろん、回数は多いほど良いのではないかと思います。

終わると下のような画面となり基板の反りを補正しながら切削してくれるようです。

下図はX、Yともに5回を指定しました。
bandicam 2021-07-09 20-51-54-161
この状態で切削データ(G-CODE)を開いて切削を始めましたがZ軸の補正されていない
感じで色々触っていて下記のやり方でうまくいきました。



 【重要】
「Create」①ボタンをもう一度押してこのMAP情報を保存。
下中央の「OPEN」ボタンでMAP情報を読み出す必要があります。
※私は当初この手順を踏まずにMAP情報を取ってすぐに切削を始て
 Z軸の補正がされずしばらく悩んでしまいましたが試行錯誤して上記の方法で
 うまくいくことがわかりました。
  (もっとスマートなやり方があれば教えてください(;^_^A)

【7/18追記】
上記の補正ファイルが正常に読み込まれた場合の画面は下記のようになり、切削中左上の
数値(Z軸)が変化する。
bandicam 2021-07-18 10-55-05-188



この週末は「FlatCAM」を使いKiCadのガーバーデータをG-CODEに変換して、
PCB切削まで作業を進めましたが、次回まとめたいと思います。

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